Q&Aよくあるご質問

地震基礎

緊急地震速報とはなんですか?

緊急地震速報とは、P波がS波より速く伝わる地震波の性質を利用し、震源に近い観測点で地震波を検出した後、 直ちにある地点で主要動が到達するまでの時間と震度を予想し、地震 による被害を軽減するために構築されたシステムです。
詳しくは気象庁HPを御覧下さい。

地震とは?

地震は蓄えられていたエネルギーが突然放出されることによって発生します。
このエネルギーは地球内部にプレートの運動による力(歪)が長期間蓄えられたものある。
ほとんどの地震は、地表面から約40kmの深さにある断層に沿って、断層の片側の地盤がもう一方の地盤よりも相 対的に速く動いたときに発生します。
この突然の運動は、震源とよばれる地震発生地点から衝撃波(地震波)を全ての方向に伝播させ、一般に地震といわれる地表面の運動は、こららの地震波によって引き起こされます。
一年間に、人間に感知される規模の地震は数千回、装置によって記録される規模の地震は100万回以上発生しています。
強い地震波は広範囲に広がり、大きな災害を引き起こします。

P波とS波とは?

地下の急激な断層破壊は、周囲に振動となって波及し、地表に達す波を地震波と呼び、縦波と横波がります。
縦波は最も速く伝わる(Primary)ため、「P波」、横波は2番目に到達する(Secondary)ため「S波」と呼ばれています。
P波とS波は同時に発生しますが、伝わる速さは地表付近の岩盤内部でP波が秒速約7キロ、S波は約4キロで、P波がまず地表に到達し、周期の短い小刻みな縦揺れ(初期微動)を起こす。その後にS波が到達し、ユサユサと大きな横揺れ(主要動)をもたらします。
P波とS波の到達時間の差を初期微動継続時間といい、震源から遠くなるほど、この時間が長くなることから、震源までのおよその距離が推定でき、緊急地震速報はこのP波とS波の伝わる速さの違いを利用したシステムです。

緊急地震速報は地震が来るどれくらい前にわかるのですか?

緊急地震速報は「地震を予知」するものではなく、「発生した地震」の地震波が到達する前に素早く知らせるシステムです。
猶予時間は数秒〜数十秒であり、場合によっては速報が間に合わない場合があります。
この短い時間を有効に活用するためには、社員への周知、避難訓練が大変重要となります。

緊急地震速報の精度はどれくらいですか?

緊急地震速報はシステム上、限界が存在します。

  • 震源に近い地域は緊急地震速報が間に合わない
  • ノイズ等による誤報を発表する可能性がある

等があげられます。
その他の限界についてはこちらをご覧ください。
また、弊社システムでは誤報が発表された場合には即座にキャンセル報を送信致します。

緊急地震速報はどのような場合に発表されますか?

緊急地震速報には一般向け緊急地震速報(警報)と高度利用者向け緊急地震速報(予報)があります。
それぞれの情報は発表条件は以下となります。

  1. 一般向け緊急地震速報(警報)の発表条件
    • 地震波が2点以上の地震観測点で観測され、最大震度が5弱以上と予測された場合に発表。
  2. 高度利用者向け緊急地震速報(予報)の発表条件
    • 気象庁の多機能型地震計設置のいずれかの観測点において、P波またはS波の振幅が100ガル以上となった場合。
    • 地震計で観測された地震波を解析した結果、震源・マグニチュード・各地の予測震度が求まり、そのマグニチュードが3.5以上、または最大予測震度が3以上である場合。

尚、弊社システムでは高度利用者向け緊急地震速報を配信しています。

サービスについて

テレビ・ラジオ・携帯電話で流れる緊急地震速報とはどう違うのですか?

緊急地震速報には一般向け緊急地震速報(警報)と高度利用者向け緊急地震速報(予報)があります。
それぞれの情報は発表条件は以下となります。テレビやラジオで流れるのは一般向け緊急地震速報(警報)です。

  1. 一般向け緊急地震速報(警報)の発表内容
    • 地震の発生時刻、発生場所(震源)の推定値、地震発生場所の震央地名。具体的な予想震度、猶予時間は発表されません。
    • 強い揺れ(震度5弱以上)が予測される地域及び震度4が予測される地域名(全国を約200地域に分割)。
  2. 高度利用者向け緊急地震速報(予報)の発表内容
    • 地震の規模(マグニチュード)の推定値。

尚、弊社システムでは高度利用者向け緊急地震速報の配信内容をもとにそれぞれの設置箇所の地盤条件等を加味した予想震度、猶予時間を配信しています。

導入には何が必要ですか?

基本的に緊急地震速報専用にインターネット回線(固定IPが必要)を引いていただいておりますが、既存のインターネット回線もご利用いただけます。

具体的な利用方法を教えてください

利用事例をご覧ください

放送設備と連動できますか?

パトライト社製緊急地震速報表示端末(FTE-D04)が4つの外部接点出力を持っており、外部接点から放送設備を連動させることが可能です。
既存の放送設備の対応状況はメーカーにご確認ください。

メールで緊急地震速報を知らせたい

株式会社ファルコン社製メール配信システム(MapsMail)と連携して携帯電話へメール配信することが可能です。

複数の箇所に導入したいのですが

解析端末一台で最大30ヵ所まで解析・配信が可能です。
例えば本社に解析端末を設置し、他の事業所や工場にはFTE-D04だけを設置し、社内LANを使って情報配信を実施することが可能です。
尚、その際には社内LAN内での固定IPが必要となります。

訓練に使用したいのですが

表示ソフトからシミュレーションや過去の地震を使用しての訓練が可能です。
緊急地震速報をより有効にご活用いただくためには定期的な訓練は必須となります。

放送内容はどのようにすればよいですか?

放送内容については、愛知工業大学で使用されている音声ファイルをご案内させていただけますが、独自の放送内容を作成されたい場合には別途、ご相談させて頂くきます。

誤報が出たときはどうなりますか?

誤報によるキャンセル報が発報された際には即座にその情報を配信致します。
そのキャンセル情報を放送設備で流すことも可能です。

保守について

端末の生存チェックはどうなっていますか?

緊急地震速報配信サーバー解析端末間、及び解析端末-FTE-D04間の通信状況は常にチェックしております。
通信状況でエラーが起きている場合には弊社から御社担当者へご連絡差し上げます。
また、通信状況については、表示ソフト上でもリアルタイムの状況がご確認いただけます。

ガイドライン(基礎機能)

緊急地震速報受信端末の接続監視、通信障害の検知はどのようになっていますか?

サーバから端末に対し、10秒に一回死活監視を行なっています。
通信障害時には弊社保守管理担当へメールを送信し確認を行います。
また、本サービスではパトライト製FTE-D04(以下、FTE-D04)との連携もしていますが、それらの死活監視も同様に実施しており、障害時には利用者へは電話連絡を行います。

動作履歴は保存されますか?

基本的には1年間の動作履歴を保存できます。

緊急地震速報が発信されてからどの程度で、ユーザまで情報が届きますか?

基本的にはインターネット回線で配信するため、インフラの通信状況にも依存いたしますが、平均して0.2秒前後で受信し、報知を致します。

設置端末の停電時の対応はどうなりますか?

端末を設置する際には、同時に無停電電源装置(UPS)(有償)もご導入させていただいております。

通信の自己診断機能はありますか?

ございます。
通信で障害が起きた場合には、弊社保守管理担当にメール配信すると共に、弊社が提供しております緊急地震速報表示プログラム上でも障害状況をご確認頂けます。

放送など機器を制御するための外部接点出力機能などはありますか?

パトライト製緊急地震速報表示端末(FTE-D04)と連携して、緊急地震速報を用いた外部接点出力が可能です。
利用出来る接点は4つで、それぞれを接点毎に閾値設定が可能です。

機器制御出力のテストは出来ますか?

緊急地震速報表示ソフト等を用いることで、各FTE(パトライト製)毎や一斉でのテストが可能です。
また、ご導入いただいているユーザには、本機能を利用した訓練にもご活用いただいております。

音声や表示による報知はどんなものがありますか?

ご利用者のピンポイントのデータを元に、予想震度、猶予時間がFTE(パトライト社製)や緊急地震速報表示ソフトで報知されます。
また、緊急地震速報表示プログラムでは文字だけでなく音声や地震波が伝わるアニメーション機能もあり、複数の拠点の情報を一括でご確認頂けます。

訓練機能などはありますか?

弊社製品の緊急地震速報表示プログラム内で、過去の地震の再現や、想定地震などのシミュレーションを行うことができます。
また、そちらを用いて接点制御まで行うことが可能です。

気象庁が実施する全国一斉訓練の情報は流さない様になっております。

ガイドライン(地震動予報機能)

利用者の所在地での予想震度・猶予時間を出すことは可能ですか?

可能です。
Ai-SYSTEMではシステム導入時にご利用者の所在地の地盤等を加味したピンポイントなデータを用いて解析いたします。

緊急地震速報受信端末の時刻補正方法は?

緊急地震速報受信端末はLinuxOSで稼働しており、常時NTPサーバによる時刻補正を実施しております。

緊急地震速報配信履歴を見ることができますか?

弊社製品である緊急地震速報表示プログラム上で、配信履歴をご確認頂けます。
また、配信履歴を用いた再現機能も備えております。

気象庁の発表する緊急地震速報の内容等の変更に対応できますか?

遠隔による操作が可能な場合のみ対応できます。
遠隔での操作が出来ない(イントラネット)場合には、弊社保守管理者が現地に伺い、対応いたします。

ガイドライン(報知・成語出力条件設定機能)

予想震度や猶予時間によって、制御出力条件を変更することは出来ますか?

可能です。 接点出力条件の設定はFTE-D04(パトライト社製)の仕様に依存しております。
また、緊急地震速報が誤報であった場合にはキャンセル報の発報も可能です。

報知音は選択出来ますか?

FTE-D04(パトライト製)の報知音は3種類から選択可能です。
弊社製品である緊急地震速報表示プログラムでは独自の音声を設定できます。
尚、放送の音声についてはサンプル音(愛知工業大学が使用)をご提供できます。

緊急地震速報の精度情報は利用できますか?

Ai-SYSTEMではより精度の高い情報を利用出来るよう、報数や猶予時間による制御が可能です。
また、今後は緊急地震速報の「確からしさ」を用いた制御も出来るよう、バージョンアップしていく予定です。

100ガル超え緊急地震速報に対する動作はどうなりますか?

Ai-SYSTEMでは100ガル超えの緊急地震速報は精度が低いため、配信いたしません。

同一内容の緊急地震速報を複数受信した場合、どのような動作をしますか?

Ai-SYSTEMでは排他処理を行なっているため、一つの地震として処理いたします。

異なる場所で複数同時に地震速報が出た場合、どのような動作をしますか?

Ai-SYSTEMでは複数同時に別々の地震速報を受信した場合、それぞれ別々で解析します。
また、弊社製品の緊急地震速報表示ソフトでは複数同時に地震速報を受けた場合、複数地震が起きている旨のメッセージを表示します。

深発地震の緊急地震速報の対応はどうなりますか?

Ai-SYSTEMでは深発地震の緊急地震速報については、震度0として解析いたします。

気象庁から緊急地震速報のキャンセル報が出た場合、どのような対応となりますか?

Ai-SYSTEMでは緊急地震速報のキャンセル報が出た場合、受信端末上からもキャンセル報を発報します。
また、放送設備でキャンセル用音声を設定しておけば、放送からキャンセル報を発報します。

気象庁から訓練報やテスト報が出た場合、どのような動作をしますか?

気象庁から訓練報やテスト報が出た場合、ご利用者の緊急地震速報受信端末にはそれらの情報を送信いたしません。